厚生年金と国民年金どちらがお得?

最近よくTVで、厚生年金の方が、国民年金に比べて有利だと言っているような気がする。近年の派遣切り等で、非正規社員にネガティブイメージを持っているのか、なぜか厚生年金を持ち上げている。

◇よくある厚生年金のメリットとその嘘
1.給付額が多い?
国民年金の場合、一律15,100円で、厚生年金は、給与の額に沿って上がるから、その分、多いだけである。国民年金の場合、平成22年の実績で、給付金は、66,008(円/月)である。

  (納付金)15,100 × 12 × 25(年)     =  4,530,000円
  (給付金)66,008 × 12 × 15(年※1) = 11,881,440円
    ※1:仮に65歳から80歳まで給付されたとして。。

つまり、年6%ぐらいで運用している計算になる。かなり割のいい運用ではないだろうか。厚生年金の利率は、到底ここまでいかない。人によって金額も違うので、一度計算してみては。
払った方が、早死しない限り、儲かる国民年金だが、この不況と消えた年金問題による不信、さらに少子化+高齢社会のトリプルパンチで、国民年金の納付率は、5割程度しかないらしい。それでは、給付金が払えないので、取りぱぐれのない、厚生年金(Let's 天引き!)で赤字を補填しているらしい。それでもあなたは厚生年金が特だと思いますか?

ちなみに、月額の給付金66,008(円/月)では、生活できないので、余力がある人は、国民年金基金に加入するとよいらしい。月68,000円まで、積立ることができ、しかも全額控除!!となるため、大変お得。変に運用とか、生命保険に入るよりも自営業者ならこれに入るべきかもね。

2.会社が半分負担している?
厚生年金の場合、確かに会社は半額負担している。しかし、それは詭弁というもの。というより、国が高い年金を誤魔化すために作っている制度である。日本の官僚は頭がイイね。そもそも会社が負担している半分は、その人に払う給料のようなものである。例えば、会社と業務委託契約等をして、社員ではなく、個人事業主として、契約すれば、これまでの給料にプラスして、会社が負担している年金や健康保険分を払うのが普通である。

3.遺族年金?
厚生年金の場合、夫婦で、妻が専業主婦の場合、妻は、夫の扶養となり、年金を払う必要がなくなる。しかも、夫が年金を全額払う前に亡くなった場合でも、遺族年金という救済制度により、年金を受け取ることができる。

確かに国民年金に遺族年金はない。しかも、夫婦の場合、それぞれ国民年金を払う必要がある。しかし、自営業者で夫婦の場合、節税のため、妻に対して、専業者給与を払っているのではないだろうか?妻の分も国民年金基金に入れば、さらに節税効果がでる。

どうしても心配な人は、生命保険に入る等の対策をすればよく、遺族年金のメリットよりも、専業者給与と国民年金基金の節税効果のメリットの方が大きいのではないだろうか?

それでもあなたは厚生年金が特だと思いますか?